退廃と希望、曖昧な揺らぎ──moonless dawnが初のアルバム『moonless dawn』をリリース

東京を拠点に活動する5人組バンド、moonless dawnが、初のアルバム『moonless dawn』をリリースした。

本作は「月の無い夜明けに、貴方に寄り添う音楽を。」というバンド・コンセプトのもと制作、退廃と静謐、孤独と希望が交錯する全8曲を収録。ミックスはJunya Iwata（Triple Time Studio）が、アートワークはでするなが手掛けている。

退廃的なローファイの歪みと透明で清らかなメロディが共存する音像は、オルタナティブ / シューゲイザー / ポップスの境界線を横断しながら、現代の閉塞感や孤独を映すサウンドスケープを構築。静かな熱を帯びて聴く者の内側に沁み込んでいく。歪みの奥に潜む叙情性。akaneの声が淡い光のように響き、リズム隊の躍動が静寂を切り裂く。憂鬱や閉塞感の中で、それでも確かに息づく “希望の断片” を描く。

リード曲「Juvenile」は、バンドの象徴的な1曲。疾走感とノスタルジーを併せ持つメロディックなギターと、夕暮れの記憶を想起させる歌が印象的だ。ミュージック・ビデオは映像作家の百武大輔が監督を務め、“一人の少女の非日常的な一日” を通して、楽曲の持つ淡い郷愁と刹那の輝きを映像化している。

■ 響太郎（Gt.）コメント

今作では、退廃と希望の間にある“曖昧な揺らぎ”をどう音に落とし込むかを意識しました。
ローファイな質感や歪みは、単なるノスタルジーではなく、記憶や時間の曖昧さを象徴しています。一方で、ボーカルやメロディには意図的に透明さを残し、閉塞の中でもどこかに光が差すような構成を心がけました。
自分たちの生活や感情をそのまま抽出した結果、静かで、それでも確かに息づく作品になったと思います。

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