Posted on: 2020年4月11日 Posted by: 鴉鷺 Comments: 0

Label – Burnt Hair 
Release – 1999/02/14 

ミシガン州ランシング出身のシューゲイザー/ドリームポップ・バンド、Auburn Lull(オーバーン・ルル)による1stアルバム。シューゲイザー史に残る異端的傑作。

ディレイとリヴァーブの海に溺れる様なサウンドとキリスト教信仰と安息を感じさせる楽曲群が素晴らしく美しい。「Blur My Thought Again」のイントロの4声の和声と、その後のスローで幻想的な楽曲の透き通った美しさはシーン全体を俯瞰しても類を見ないものだと思われるし、「Tidal」の冒頭の淡い夢の様なギターとヴォーカルを注視すると彼らの眼は幻想と夢に向かっている様にも思う。キリスト教的ユートピアの夢とスローな安息、祝祭、そして幻想。

text by aro

Author

鴉鷺
鴉鷺Aro
大阪を拠点に活動する音楽ライター/歌人/レーベル主宰者。Sleep like a pillowでの執筆や海外アーティストへのインタビューの他、遠泳音楽(=Angelic Post-Shoegaze)レーベル「Siren for Charlotte」を共同オーナーとして運営し、主宰を務める短歌同人「天蓋短歌会」、詩歌同人「偽ドキドキ文芸部」にて活動している。好きなアニメはserial experiments lain、映画監督はタル・ベーラ。