Posted on: 2025年12月15日 Posted by: Sleep like a pillow Comments: 0

アメリカ・イリノイ州シカゴの4人組バンド、Griefeaterがデビュー・アルバム『Worn』をリリースした。

Griefeaterは2021年秋、イリノイ州シカゴでシューゲイズ・プロジェクトとしてスタート。きっかけは、メンバーとなる4人がプレイリストでHum、Midwife、Nothingなど影響を受けた音楽を共有したことだった。これまでの4年間でGriefeaterは単なるシューゲイズ・バンドの域を超え、自らのサウンドを絶えず磨き続けてきた。2枚の自主制作EP『Will You Please Be Quiet, Please?』『For Once, Then, Something』は試金石となり、2010年代のエモ / シューゲイズの復興の象徴的なサウンドを取り入れつつ、スクリーモやブラック・メタルの要素を融合させて注目を集めた。2024年のシングル「Bottom of the Well」ではSeth Beck(The Fever Haze / Greet Death)とタッグを組み、濃密なディストーションの深みとメタリックな重厚感をさらに強めた。

デビュー・アルバムとなる『Worn』はSeth Beckを再びプロデューサーに迎え、深い内省の時代におけるバンド・サウンドの進化を体現。制作の初期段階から独自性を貫く決意を固め、リハーサルではリファレンスとなるようなトラックは一切流さず、バンドの集合的な直感のみに頼るというルールを定めたという。

リード・シングルにしてアルバムの幕開けとなる「Evelyn」では、Lukas Skucasのヴォーカルが虚無から響き渡る。対照的なスクリームとクリーン・ギター、そしてポスト・ロックを思わせる構成は、やがて破滅感を帯びたブレイクダウンへ。歪んだ音はその前兆のように、津波のように迫り、やがて痛みに満ちた “Don’t want you anymore,” という叫びと共に崩れ落ちるのだ。

アルバム前半の楽曲はエネルギーに満ち溢れ、「Valentine」や「Half Past」はペダルを愛好するリスナーの期待に安易に迎合するものではないだろう。死を執拗に描く「Casket」では、Erik Gleim(Gt.)の燃えるようなトレモロ奏法によるリード・ギターが肌を焦がす。そしてアルバム後半は、スロウコア的な瞑想を聴かせる「The Trouble With Being Born」、ブラッケンドのブラスト・ビート「Walk The Streets』」、痛みを帯びたバラード「Weekdays」へと続いていく。Lukas Skucas(Vo. Ba.)はこのアルバムの歌詞について「年を重ねること、友人への愛を深めること、そして毎日何かを成し遂げようと努力することについての作品だ」と語っている。

■ Release

Griefeater – Worn

□ レーベル:Self Released
□ 仕様:CD / Cassette Tape / Digital
□ リリース日:2025年12月5日(金)

□ トラックリスト:
1. Evelyn
2. Valentine
3. Half Past
4. Casket
5. Deebo
6. Blurry Eyes
7. The Trouble With Being Born
8. Walk The Streets
9. Weekdays
10. Worn Out

*Bandcamp:
https://griefeaterchicago.bandcamp.com/album/worn

■ Profile

Griefeater

Erik Gleim(Gt.)
Maxxim Ludeke(Dr. Vo.)
Ethan Rader(Gt.)
Lukas Skucas(Ba. Vo.)

Bandcamp
Instagram
X
BlueSky