: 2026年8月22日 : Sleep like a pillow Comments: 0

1991年にリリースされ、シューゲイズの金字塔を打ち立てたMy Bloody Valentineの2ndアルバム『Loveless』──2026年、MBVが実に8年ぶりの来日公演を開催し、11月には『Loveless』が35周年を迎える。

この節目に、Sleep like a pillowでは「re: my best shoegaze +」(アールイー:マイ・ベスト・シューゲイズ・プラス)と題した特集企画を不定期で連載。シューゲイズが多様化 / 細分化 / 要素化を繰り返し、広くシェアされた今、それぞれがシューゲイズをどう捉え、どう認識しているのか──原点となるアーティストや、フェイバリットに挙げる作品などを通して、改めて解き明かしていきたい。

第2弾は、名古屋発の3人組シューゲイズ・バンド、Blurred City Lightsのギター及び作曲も務める恵のセレクト。

*本記事は制作中のマガジン『pygmalion』の誌面にも掲載予定。Webでの先行公開となります。
https://camp-fire.jp/projects/960342/view

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■ Oeil – Myrtle

Submarine | 2014年11月15日

BCLを始める2年前、YouTubeで “幻想的な” 曲が寄せ集められてるまとめ動画の中で、M1「Blurred Lights」に出会いました。出だしから空間を埋め尽くすギターのうねるような轟音、深いリヴァーブに包まれ長いスパンで流れるヴォーカルのメロディが印象的でした。美しさと雰囲気に全振りしたサウンドや、フィルムぼけがかかったような質感に触れ、「シューゲイザー良いな」と初めて思った瞬間でした。揺らぎうねるギターの轟音、ゆったり流れるメロディラインと深いリヴァーブのヴォーカルといった、いわゆる王道シューゲイザーのサウンドを知ったことは、自分にとって “シューゲイザーの世界” への最初の一歩であり原点でした。


■ Sigur Rós – Valtari

Parlophone | 2012年5月23日

BCL以前に対バンしたバンドが “名古屋シガー・ロス” と評された記事を見てSigur Rósを知り、数日後にブックオフで偶然見つけて購入しました。早速部屋で聴いたとき、全曲に共通する神聖なリヴァーブや祈るようなヴォーカル、静寂から豊かな広がりへと展開する構成、M3「Varúð」の終盤にかけてサウンド全体が歪んでいく音響に、鳥肌が立つような衝撃を受けました。ギターの轟音の壁がないのにOeilと同種の感動があり、自分がシューゲイザーに求めていたものは “轟音の壁” そのものではなく、その先にある “神聖さ” や “深いリヴァーブ”、“空間の広がり” といった要素だったのだと気づき、自分の音楽性の核を再定義することになった1枚です。


■ Yes – Close to the Edge

Atlantic | 1972年9月8日

『Myrtle』や『Valtari』に出会う5〜6年前の高校時代、Led ZeppelinやDeep Purpleにハマり70年代のUKロックを聴き漁る中で出会いました。表題曲中盤の幻想的な空間演出や3声のコーラスが最高潮に達した瞬間に鳴り響く荘厳なパイプ・オルガン、M2「And You and I」の音が引いた静寂から豊かな広がりへと展開する曲構成。今振り返れば、シューゲイザーを知るずっと前から自分が “神聖さ” や “深いリヴァーブ” といった要素に惹かれていたのだと気づきました。誰も本作をシューゲイザーと呼ばないし自分もプログレだと思っていますが、自分が惹かれる要素の原体験があった点からすれば、シューゲイザーとも言える気がします。


■ Earthside – A Dream in Static

Self Released | 2015年10月23日

大学時代に出会い、通学中によく聴いていました。7弦ギターの硬質な音の壁や、リヴァーブがかかったピアノやシンセによる空間演出、曇り空に少しの光芒が差し込んでいるような質感が美しい。当時は言語化できませんでしたが、今思えば、プログレらしい変拍子や複雑なリフやビートを、単なる技術の誇示ではなく、あくまで世界観を構成するいち手法に留めている点に惹かれていたと思います。自分がシューゲイザーをやる上で大切にしている “轟音は目的ではなく曲の表現手法の1つ” という精神性は、ここからも来ているのだと思います。“要素があればシューゲイザーと捉えられる” ということを適用するならば、プログレ・メタルの本作も自分にとってはシューゲイザーと呼べそうです。

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■ 恵(Blurred City Lights)の4枚

Oeil – Myrtle

Sigur Rós – Valtari

Yes – Close to the Edge

Earthside – A Dream in Static

■ Profile

Blurred City Lights

神谷なな星(Vo. Ba. Key.)
恵(Gt.)
大橋琉馬(Dr.)

2022年、名古屋にて始動したシューゲイズ・バンド。J-POPに強く影響を受けたキャッチーなメロディーと、古今東西のシューゲイズ、ポスト・ロック、アンビエントなどの要素を含んだサウンドを奏でる、気鋭の3人組。2024年2月に1stフルアルバム『天使のいない街で』、2025年2月に2ndフルアルバム『Utopia / Dystopia』をリリース。レコーディング、ミックス、マスタリング、さらにアートワークやマーチに至るまで全てセルフ・プロデュースで手掛ける。

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nevv you Act.08 [do you love me?]

2026年9月5日(土)東京 下北沢 LIVE HAUS
OPEN 18:30 / START 19:00

[出演]
2beef
dansa med dig
Blurred City Lights

[チケット]
一般 ¥3,300(+1drink)
U-22 割引 ¥2,300(+1drink)
https://tiget.net/events/490905

creative direction / design: tokyo zuan
illustration: Nanase Kamiya (Blurred City Lights)
curation: Sleep like a pillow

■ Information

pygmalion

□ 形態:書籍 / 雑誌
□ レーベル:Sleep like a pillow / 枕眠堂

CAMPFIREにてクラウドファンディング実施中!
目標金額:200万円
期間:〜2026年8月31日
https://camp-fire.jp/projects/960342/view

Author

Sleep like a pillow
Sleep like a pillowMedia & Platform
シューゲイズとその周辺について。レーベル「枕眠堂」も運営。