夏の光と影──DawnLuLuが4th EP『temp』をリリース

舛谷美来とじょぶずによる2人組ユニット、DawnLuLuが4作目となるEP『temp』をリリースした。本作はHIP LAND MUSICによるデジタル・ディストリビューション & プロモーション・サービス、FRIENDSHIP.がデジタル・リリースをサポートしている。

『temp』は、四季をテーマにリリースを重ねてきたDawnLuLuによる「夏」の作品。インストを含めた全4曲となる本作では、どこか傷つき迷いながら現在を生きる姿が、夏に高揚し、ときに翻弄されながら揺蕩う様を通して丁寧に綴られている。

サウンド面では、DawnLuLuらしいアコースティックで美しい響きを基調としつつ、これまで以上に流麗なギターのフレーズに加え、多重コーラス、不協和な進行、風鈴の音やアコーディオンを取り入れるなど、野心的な試みも随所に散りばめられている。中でも、夏の始まりを告げるような煌めきと高揚感に溢れた「summer scale」は、2人のコーラスを即興的に重ねて収録され、また本作を繰り返し聴くことで楽しめる趣向も凝らされている。

本作におけるリード・トラックである「シュノーケル」では、海辺に佇む姿と回想が美しく交差しながら、静けさの中に揺れる情感を優しく悲しみを帯びたヴォーカルと繊細で大胆なアレンジで巧みに表現している。中盤で加わるアコーディオンの音色は、舛谷のヴォーカル・レコーディング中にじょぶずが着想を得たとのことで、2人の良い相互作用が豊かな表現として結実した楽曲となっている。

日々の繊細な彩りを丁寧に掬いあげてきたDawnLuLuだからこそ奏でられる、美しく儚い夏の光と影。歩みを緩め、そっと耳を傾けて、あなたの夏を想い起こしてほしい。

■ DawnLuLu コメント

夏の曲をリリースすることが決まったとき、夏が苦手な私は家の中で過ごしていることが多いこともあって、どうやって曲作りするか悩みました。
アリスやシュノーケルは、これまでに読んだ絵本や小説、知り合いから聞いた夏の話を思い出しながら作りました。
夏の夜は短い、
少しだけ夏を好きになった気がします。

──舛谷美来

tempという夏のepを作りました．夏から感じられるものとして，ジメジメした梅雨，薄暗さ，不穏さ，逃げたくなるほどの暑さ，風．それと対象的な水の爽やかさ，美しさ，きらめき．すべて夏の基準です．それがきちんと伝わる良いepになったと思います．
楽曲的には今までの僕では引き出せなかったフレーズがそこかしこに当てはめられていて嬉しかったです．アコギのフレーズ，よく聴いてみてほしいです．リズムもそうですが，フレーズ選びが楽しくて，最後は勢いよく作れました．たくさん聴いてほしいです．

──じょぶず

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